ここ数年、父からの相続のことでいろいろ専門家と話す機会が多い。
税金の本を読んだり、ネットで情報を漁ったりもしている。
現時点で私が理解したことは、
「財産は出来るだけ減らさないように次世代へ引き継ぐべき」
と誰もが思っているらしいこと。
それにはなるべく早い段階から節税対策をして、上手に最小の税金で済むように工夫をする必要がある、ということがわかってきた。
ある日、姉が言った。
「親の財産を子や孫が相続するのは当たり前の話で、なんで国が横から多額の税金を取って行くのよ!親が汗水垂らして働いて稼いだお金を、なんで他人が持ってくの!?」
・・・だいぶおかんむりであった。
(私も姉の気持ちはわかるが、法律で決められてるんだから何を言ってもしょうがないと思っている)
相続税とか贈与税とか、他人の財産からなぜ国は横取りのようなことをするのか?
答えは、
「財産の再分配」
をするため、とからしい・・・(はっきりとは知らない)。
大富豪が大金を子孫にそのまま引き継がせていくと、
貧富の差がいつまでたっても縮まらない、
すなわち大金持ちはずっと大金持ちで、
貧乏人はずっと貧乏人というバランスの悪さが未来永劫続くのがまずいということなのだろう。
(知らんがな!と姉は言うだろうが、それで戦争でも起こったらたまったもんじゃない、と法律家などが考え出した苦肉の策?だったのだろうか?)
お金や宝石や不動産や株券は税金で取られて少しずつ減って行く。
けれど減らない財産もあるのではないか?
と私は最近になってやっと気付いた。
それは、
親からの愛情や教養や知識、
人間としての道徳観、倫理観、
豊かな心で生きて行く知恵や人との付き合い方・・・など。
大切なことはお金以外にたくさんあるのだと思う。
そういうことなら何代にも渡って“満額”を引き継いでいける。
などと言ったら単なる綺麗ごとに聞こえるかもしれないが、
お金を巡っての争い事が絶えない世の中を見ていると、
本当に相続すべき財産ってそういうことなんだろうなと思う。