私の実家では父親が認知症になる前に民事信託の契約を結んだ。
父とその相続人である私たちきょうだい4人で司法書士の先生にご指導いただき、
(母親はすでに他界している)
土地の名義変更やらコンサル料やら、なんだかんだで数百万円かかったが、
何も対策をせずに父親が認知症になってしまったら、
それこそ資産運用や税金対策が何も出来ずにストレスだけ貯める日々を送ることになっていたであろう。
(それを思えば数百万円など安いもんである。たぶん。いや、高いか・・・)
ただ、2年前に土地の売買取引をした業者さんが言うには、
「相続人であるごきょうだい4人が全員納得して売買をするなら、
そこに揉める要素は1ミリもないわけですから、
たとえお父様が認知症であっても、そして民事信託の契約がなかったとしても、
今回の取引きは全く問題がないですよ。
誰にも文句を言う権利はないのですから」とのことだった。
確かにそうだ、と思った。
私たち相続人全員がちゃんと税金を支払い、
仲良く相続の分割協議をするなら、
たとえ父親が認知症になって判断能力がなくなってしまっても、
誰にも突っ込まれる要素はないのだ。
親が認知症になって問題になる一番の要素は相続時の不公平さなのだから、
現時点できょうだい仲良く納得していれば、そのまま分割協議をしているのと同じこと。
何も問題はない。
汗水垂らして土地を守って来てくれた親に感謝しながら、
ずっときょうだい仲良くやって行きたい。