地上波テレビはとにかくCMが多い。
多いだけじゃなく、CMに入るタイミングも悪い。
クイズの答えの直前とか、
ドラマのドキドキの展開のところとか、
情報番組の新たな真実が明かされる前には何度も何度もCMを挟んで引っ張るとか。
もーお、本当に腹が立つくらいウザイ!
テレビのCMがこんなに鬱陶しく感じるようになったのはいつからなんだろうか?
30年くらい前のバブルの頃は、いろんな新しいモノが魅力的に見えて、
CMを見るのもある種楽しみな部分もあった(ような気がする)のだが。
10年前の3.11のあとは、全チャンネルで♪AC~のCMがたくさん流れて、
逆に淋しいと言うか、世の中これからどうなってしまうんだろうと気持ちが沈んだ。
そこからの10年間(かどうかは私の記憶がもはや定かではないが)、
私自身があまりテレビを真剣に見ていなかったからか、
気が付いたら「CM多い。タイミングが悪い。うざい」と感じるようになってしまっていた。
今は地上波もBSもNHKを中心に見るようにしている。
あるいは、民放のBSで古いサスペンスドラマの再放送ばかり見ている。
BSのドラマの再放送に挟まれるCMは1回ずつがやたら長いテレビショッピングが多いので、
CM中はトイレに行くか、Twitterやネットニュースを見る時間に当てている。
そうすればあまりCMの多さ、長さに腹が立つこともない。
夫が昔読んだ星新一の小説で、
「未来では音も映像も情報が溢れかえり、
あまりにも耳ざわりなので、
“無音”のレコードが発売される。
そしてそれが一番値段が高い。
高い金を出してでも人々は静かな時間を手に入れたい時代が来る」
という内容のショートショートがあったそうだ。
今まさにそれを笑えない世の中になっているなと思う。
ネット記事でもYouTubeでも広告やCMがあまりにうるさいので、
それを入れない有料の契約があったりする。
本当に欲しい情報だけ手に入れたい、
静かに過ごしたい、
そういう環境が今は一番高くつくということか。
CMを見て欲しい企業とテレビ局の人々の苦心もわかるが、
もう少し心穏やかに地上波放送を見られる工夫もして欲しいものだ。